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ロンダの雨 


1995.7.24dm.jpg
ロンダは切り立った丘の上に白い建物の並ぶアンダルシアらしい美しい街だ
。僕はカディスからバスで入った。深い谷沿いの細くくねった道をバスが大きく蛇行するたびに<結構スピードも出してるんだ>覗く谷底に僕の目は釘付けになったんだ。恐ろしい事に所々にはバスの残骸が転がっていたんだよ。でももう後戻りは出来ない。そんな思いで訪れたので、この街には格別の思い入れがある。


雨の少ない街なのに、僕が着いた日はどんよりと空は低く、時おり小雨が降っていた。サザンの<TUNAMI>じゃないけど、僕は雨にはいろいろと思い出があるんだ。で、僕が雨の中をスケッチしながら歩いていると<ロンダには1泊の予定だったので>可愛い女の子が、雨の中に立っていたんだ。<スペインの女の子は大人びているから15?16歳ぐらいだったかも知れない>向こうで道端に女の子が立っているとだいたい娼婦なんだけど、彼女は絶対に違うと僕は思った。ふと目が合うと女の子はにっこりと微笑んでくれた。その<白い歯>が、僕を過去へと引き戻したんだ。少し離れたところから、僕は彼女の姿をスケッチした。彼女は時おりこっちに目をやりながら、黙って立っていた。


本当は傘を持たない彼女に、僕は絵の中で傘を差しかけた。<もしかしたら無常にも彼女は今もあの場所に立っているかも知れない>と、ふと思う。そうしたらあの日、白く輝いていた美しい<歯>も今はもうないかも知れない。僕は彼女の時を止めるために、顔は描かなかった。そして近づいてくる幸せも描いてみたんだ。僕に出来るのはここまで。そうやっていろいろな事をを念じながら、僕もこうして年を重ねていくんだ。

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